わたしが考えるMDとは?

たくさんの役職があるアパレル業界

デザイナー・パタンナー・店頭販売員・EC担当者・・・

その中にMD(マーチャンダイザー)という役職があります

わたしは、某アパレルメーカーで販売員・店長を約4年、アパレル雑貨MDを約9年経験し、製造メーカーで約10年企画・営業をやりながら当サイトを運営してます

これまで沢山のMDの方たちを見て、自身もMDだったことから、わたしが考えるMDの役割とは、なんなのかをブログにしてみました

 

《MD(マーチャンダイザー)とは》

ファッションビジネスの戦略を立案し、「商品が売れる仕組み」をつくる専門職

英語でMerchandiserと表記され略して「MD」と呼ばれる

アパレルブランドやセレクトショップでの仕事が中心ですが、近年はオンラインショップやグローバルブランドなどでも活躍の場が広がっている⇒Googleから引用

「商品が売れる仕組みをつくる」というのは間違いではありませんが、それだけでは少し大雑把に感じます

週次で商品の売上進捗を確認し、いつごろ在庫が無くなりそうだから、その前に追加が入荷するよう、メーカー様と納期を相談し、何個発注するか決めるのもMDです

逆に商品の売上が鈍くなってきたのを見極めてセール対象にし、何%OFFで販売するかを決めるのもMDです


MDのシーズン業務フロー

わたしがMDだったころのシーズン業務フローです

  • 次シーズンの売上・仕入れ予算を各MDと協議
  • 各アイテムの予算をベースにシーズンマップを作成
  • 各部署にシーズンマップを共有
  • 展示会に向けてメーカー様と商談・サンプルリング
  • 1stサンプルの検討を行い修正サンプル依頼
  • 展示会で店長やプレスなど各部署へプレゼン
  • 展示会で出た意見や情報を加味して再検討し修正サンプル依頼
  • 最終サンプルを検討、発注数や上代、原価率などを確認し発注
  • プレス担当者と販促方法を協議
  • カタログやポスター撮影の段取りと立ち合い

などなど、それ以外にも週次で売上を進捗し追加やセールを決めたり、ファミリーセールなどの催事をしたり、生産工場確認のため中国出張に行っていました

そんな経験をしてきたわたしが考えるMDの役割は

 

「1円でも多く会社に利益をつくる責任者」

 

MDはすべてのことに関わり多くの人たちに協力してもらいながら、会社へ利益貢献する存在です

 

《会社に利益をつくる方法》

会社へ利益貢献する方法はたくさんありますが、中でも大きく利益貢献できる方法が2つあります

それは

  • 原価を下げる
  • プロパー売上を伸ばす

わたし自身、何度もシミュレーションしてきたので間違いありません

それ以外にも物流コストの削減や適材適所の人材配置によるコントロールなどありますが、MDとしてもっとも利益貢献できる方法はこの2つなのです

 

・原価を下げる

「原価を下げる」とは、ブランドの上代に対して設定された原価より下げて商品を仕入れ利益を増やすという方法

ただ、原価を下げるということは商品の機能(ポケットやファスナーの種類など)を落としたり、生地をもっと安い生地に変えたりするので、本当に上代に対して商品の見た目や品質が適正なのか見極めが重要です

安くなった分、使いづらくなったり不良が多く売れなかったら本末転倒ですし、ブランドの信用も落ちてしまいます

 

・プロパー売上を伸ばす

「プロパー売上を伸ばす」とは、ブランドが設定した上代でセールせず1点でも多く売り切ることです

自分が設計したMDマップに対して、本当にお客様が求める時期に適正な価格・量で商品を供給できている証明になります

プロパー売上を伸ばすことが、MDとしてもっとも重要です

現実、1点もセールせずに売り切るということは、ほぼ不可能です

ですが、

 

それくらい高い目標をかかげる

 

ことがMDとして必要な信念だと、わたしは考えます

そのために必要なことは、ブランドのファンになってくれた「お客様の顔」が見えているか。。。

会社のパソコンやデータとにらめっこしてもお客様の顔は見えません

店頭に行って俯瞰的にお店を見たり、店長やスタッフと意見交換したり、自分で接客をしてお客様の生の声を聞かないと見えてこないです

そこで得た新鮮な情報をすぐに部内共有して、シーズンマップを再検討・修正するを繰り返すことでお客様の求める商品が供給できるのです

 

《シーズンマップは消せるペンで》

これからMDを目指す人に伝えたいことがあります

 

MDマップは消せるペンで描く

 

消せないペンで描いてしまうと、間違っても修正ができません

「そんなこと、言われなくても分かってる!」

と言われそうですが、間違いに気づいても修正に踏み切れず、そのままシーズンを終えてしまうMDを多く見てきましたし、わたしも経験してきました

いきなり完璧なマップを描ける人は中々いません

間違ってもいいんです

「あ!間違った!!!」

と思ったのなら躊躇せず、どんどん消しゴムで修正してしまえばいいんです

それが原因で、関係各所に迷惑をかけることもあるでしょう

そのときは、素直に謝ってしまいましょう

「すみません!間違ってしました、修正します!!!」と

お客様がなにを求めているのか追及するのに羞恥心は不要です

マップをどんどん汚してしまいましょう

 

《MDは情報のバランスを》

MDは、「定性」と「定量」の2つの情報を元に分析します

定性情報:数値で計測・比較できない質や状態に関する情報、デザインがオシャレや使いやすいなど、ニュアンスで表されます

定量情報:数値で計測・集計・比較できる客観的な情報、主観に左右されず明確に答えが出せます

アパレル業界では、定性情報はデザイナーやパタンナーなどの開発側、定量情報は店舗やDBなどの営業側に偏る傾向にあります

MDはどちらの情報にも偏らない冷静な判断と決断が必要です

デザイナーが企画した商品の定性情報をしっかり理解し、その商品の上代がブランドに適正なのか、類似商品が市場にあるのか、あるとしたら売れているのか。。。

それらの情報をキャッチしながらMDマップを設計していきます

シーズンが終わったら商品の販売状況を検証

なぜ売れたのか、なぜ売れなかったのか、定性と定量を分析し、次のシーズンはなにを残して、なにを止めて、次はどんな新しいことをやるのか

MDは、2つの情報をバランスよく集計して運用するべきです

 

《まとめ》

最後に

  • MDは1円でも多く会社に利益をつくる責任者
  • MDマップはいつでも修正ができるように消せるペンで描く
  • MDは定性・定量情報をバランス良く運用する

この3つが、わたしが考えるMDに必要なことです

 

それでは、また

YOKOHAMA JUNCTION 河合